為替予測ノート
筆者の為替予測に関する考えや予測テクニックについて書いたコラムです
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| 予測一般 | 金融市場の予測可能性 [準備中] |
| テクニカル分析 |
テクニカル分析の有効性(1) [12/07/02] テクニカル分析の有効性(2) [準備中] |
| 計量分析 |
予測に使用するデータの選択について(1) [08/04/02] 予測に使用するデータの選択について(2) [08/11/02] |
| マクロ経済分析 | |
| 予測に使用するデータの選択について(1) [08/04/02] | |
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当メルマガではテクニカル分析はもちろんのこと、計量モデルでもドル円の過 去の為替レートだけしか使っていません。実際には為替市場ではドル円だけでな くユーロ、ポンド、オーストラリアドルなど多くの通貨が取引されており、網の 目のように絡み合っているため、例えばドル対ユーロの動きがドル円の動きに影 響を与えることがあります。また、為替レート自体、各国の経済活動によって決 定されているため、ドル円レート以外の変数も使った方がより正確な予測ができ るのではないか、という疑問が出てきます。 しかし現実としては変数を増やしたからといって必ずしも予測精度が向上する とは限りません。特にマクロ変数(失業率、マネーサプライ、GDPなど)は測 定誤差も大きく、発表にタイムラグがあり、また発表頻度が1ヶ月に1回だった りして、実用上短期の予測には使えないという問題もあります。為替の予測にこ れらのデータを説明変数として使うためには、説明変数自体を予測しなければな らず、予測誤差が増幅する恐れもあります。いずれにしろ予測には現在知りうる 情報を使うしかなく、過去の為替レートの中には他通貨のレートやマクロ変数も 反映されているということを考えれば、1変数モデルによる予測も決して多変数 モデルに比べて劣るわけではありません。シンクタンクなどではマクロ経済モデ ルを使った為替予測もやっているようなので、そういったものを補完するという 意味でも1変数による予測というのも存在意義があるのではないかと思っていま す。 | |
| 予測に使用するデータの選択について(2) [08/11/02] | |
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当メルマガでは、週次データ、月次データを主に使い、チャートによる短期予測 のみ日足データを使っています。ブルームバーグなどを使えば、5分間チャートや 10分間チャート、あるいはリアルタイムな値動きをプロットしたグラフも見るこ とができます。統計学的見地から見れば、一般にデータのインターバル(時間的間 隔)が短い方がサンプル数が増えると同時に、データの中に含まれる情報も増え、 より好ましいと言えますが、これはデータの生成プロセスが理想的(プロセスが時 系列的に安定しているとか、ノイズが独立でランダムであるとか)な場合に言える ことであり、金融市場データを扱うときは金融市場特有の性質を考慮する必要があ ります。 金融市場は経済活動の結果として動くものであり、実際長期的なマーケットの動 きは経済学である程度説明がつくのが普通です。しかし、短期的には大口の取引に よる一時的な需給の不一致や、デマ・噂によるパニック的な売り買い、あるいは市 場の動き自体に誘発された暴落・暴騰が起こることが多く、実体経済がゆるやかに 動いているにも関わらず、金融市場は一日の間で上がったり下がったりを繰り返し ています。データのインターバルが短くなるほど、データの動きの中にこういった ノイズの動きが占める割合が大きくなり、マーケットの根底の動きが見づらくなっ てしまいます。イントラデイデータよりは日次データの方が、一日の中のノイズが 相殺されてより本来の市場価値を反映していると言えますが、大きな事件やニュー スなどがあった場合、一方向にオーバーシュートしたまま一日が終わってしまい、 終値データがかなりノイズに引っ張られたものになったりします。もちろん週次デ ータや月次データでも同じ問題が起こる可能性はありますが、ノイズの発生に規則 性がないと仮定すれば、インターバルが長くなればなるほどプラスのノイズとマイ ナスのノイズが相殺される可能性も高くなり、よりマーケットの本質的な動きを反 映することになります。これが当メルマガでは週次データと月次データを元にした 予測を中心にすることにした理由です。 | |
| テクニカル分析の有効性(1) [12/07/02] | |
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テクニカル分析は相場予測の手法として歴史が長く、種類も無数にあり、プロ・アマを問わず相場に携わる人の間でテクニカル分析をまったく使わないという人は少数派だろうと思います。その一方で、テクニカル分析を「なぜそうなるのかという科学的根拠がない」、「主観が入りやすい」などの方法論的な理由や、「よく外れる」、「胡散臭い」などの主観的・感情的な理由から忌み嫌ったり有効性を否定する人がいます。 科学的根拠云々に対しては反論の余地がありません。テクニカル分析は一般に経験則が元になっているものが多く、「なぜそうなるのか」ということを例えば個人の利潤最大化行動モデルなどを使って証明したりすることはなく、実際不可能に近いと思います。金融市場を始めとする人間の行動と自然現象との間には前者は主観的で気まぐれで行動に一貫性のない個人の行動の集積した結果であるのに対して、後者は規則的で動きに一貫性があり、同じ条件下では常に同じ結果になるという大きな違いがあります。相場の動きはあまりにも複雑な要因が絡み合いすぎ、また、常に構造変化を起こしているため、科学的な分析をするには限界があります。学問の対象として研究する場合は論理的整合性や妥当性など厳密に吟味する必要がありますが、テクニカル分析は実用上の技法であり、「儲かってなんぼ」の世界です。従って予測が当たるかどうかだけを問題にすれば十分です。 では実際テクニカル分析は相場予測に「使える」のでしょうか。少し歯切れが悪いですが、「当たる場合もあるが外れる場合もあり、使わないよりは使ったほうがいい」とでも言うのが正直なところです。相場というのは思いもよらない動きをしたりするので、テクニカル分析を100%信用するのは危険です。(「的中率○○%の驚異のチャート」というものはたいていインチキです。本当に当たるのなら人に黙って自分だけが儲けるはず。相場で儲からないからチャートを売って儲けようとしている)ただ、さまざまな手法と併せて使い、複数のツールで同じ方向を予測した場合は当たる確率もそれだけ高くなると考えるのが妥当だと思います。 学問としてのテクニカル分析について補足しておくと、実証計量ファイナンスの世界では最近テクニカル分析の手法を計量モデル化して分析するなど、「テクニカル分析の学問的アプローチ」も行なわれ始めています。実際、時系列計量分析自体、根底の考えはテクニカル分析とつながっているので、驚くべきことではないですが。 | |
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